鳥取県国府町雨滝
『日本の滝百選』 日本の滝百選に選ばれている ”雨滝”よりも ”筥滝”の方が圧倒的に魅力的だった。
とっとり観光案内から
落差約40m、幅約4mの滝で、河合谷高原の北西の端にあります。
鳥取県随一の飛瀑を誇り、トチ、ブナなどの千古の原生林に包まれつつ、断崖絶壁を轟音とともに落水する壮観な威容により、「日本の滝百選」に選定されています。
古来より有数の霊場として善男善女の修行の場、お遍路さんの信仰の場として活用され、今なお、神秘的な霊場としての雰囲気を残しています。 また、雨滝の奥部には、筥滝、布引の滝、親子滝など大小四十八の滝があるといわれています。
雨滝、筥滝
”雨滝”を見るのは2度目であり、直瀑には何のインパクトも感じなかったが、今回初めて見た ”筥滝”は柱状節理の岩壁を含め、こちらの方がメインの滝だと思った。
四十八滝を含めて情報量が少ないのは勿体ない感じがした。
千丈滝に行く
これも日本の滝百選に匹敵すると言われている鳥取市の三滝渓へ ”千丈の滝”を見に行く。 遊歩道は通行止めになる程に荒れていた。
〔070〕雨 滝 (落差40m)
'13年06月に兵庫県北部の山巡りをしている時に偶然、日本の滝百選に入っている”雨滝”に迷い込み、その時には3山に登る予定をしていたので”雨滝”だけを滝見して、他の滝巡りをしていなかった。今回は遊歩道に入り、出来るだけ多くを滝を見ることにする。
あめたき
散策時間:1時間39分(2つの遊歩道を歩く)
舗装された遊歩道を”雨滝”へ向けて下って行く。途中にトイレあり。
鳥取県の今日は晴天の天気予報であったが、道中に小雨が降った。
雨滝の遊歩道入口にある無料駐車場に車を停め、9時51分に散策を始める。雨は上がってくれて陽射しも少し出て来た。
東屋のある広場まで下ると前方に ”雨滝”、左に ”布引の滝”、
右手には”仏谷の滝”を見ることが出来た。
表示が無いので確かな事は判らないがこれが ”仏谷の滝”だと思う。滝とは言えない渓流瀑であるが、良い感じの滝ではあった。
横から見ると滝口が無く、地下水が噴き出しているのがよく判る。
川の右岸の崖から流れ落ちる ”布引の滝” は平凡な滝ではあるが、
崖の途中から地下水が流れ落ちているのが特徴的であった。
大きな看板があったので見上げると・・・
頭上を見ると、直ぐにでも落下しそうな大きな岩があった。
これをこのまま放置して ”落石注意”で済ますのは問題では。
前回は ”雨滝”だけを見て次の山へ移動したが、今回は上流に
四十八滝があると言われているので、出来るだけ多くの滝を見て
帰りたいと思っている。
”日本の滝百選”が誇らしげに書かれた ”雨滝”には数分で着いた。
落差40mの直瀑である”雨滝” 滝の前には不動明王が鎮座していた。
滝飛沫が激しく、これ以上滝壺に近付くとレンズが濡れてしまう。
行き成り、急で長い階段道となるが、
この限りではなかった。
”筥滝”への遊歩道入口にあった看板。
階段から更に急な鉄製階段となり、これは堪えた。
登り途中から振り返り ”雨滝”を見る。
新緑のブナ林の中、穏やかな遊歩道(登山道)が続く。
何やら分岐に着く。 左に進めば ”筥滝”と書かれていたが、滝群があるはずの右側へは林道に出るとしか書かれていない。 ここにあった簡易地図には右側への道に×印が2ヶ所に書かれており、通行禁止を意味していた。
まずは確実な左側の ”筥滝”への道に入る。
道脇から流れ落ちる無名滝であるが ”神庭の滝”にあった玉簾の滝に
良く似た滝であった。 渇水期には水が流れていないのかも知れない。
”雨滝”の沢とは違う、別の沢沿いの水平道を進む。
崖縁を歩く穏やかな道が続く。 周辺には地味な野草が色々咲いていた。
この無名滝(?)も渇水期には枯れてしまうのだろう。
ブラシの様な花を付けていた。共に花名は判らない。
スミレの様な花であるが、葉っぱはまったく違っていた。
滝壺付近の流石が凄いことになっていた。
沢に向けて下って行くと前方に大きな滝が見え出した。
滝壺の渡渉途中からは ”筥滝”の全容を見ることが出来た。
柱状節理の岩壁で飛び散る滝姿は見事だとしか言いようがない。
日本の滝百選に選ばれている ”雨滝”と比べて ”筥滝”の方が
圧倒的な迫力と美しさを持っていた。
”筥滝”の2段目の滝壺に着く。
滝壺を渡渉しないと1段目の滝が見えない。
”筥滝”には1段目の滝にも滝壺があるので2つの滝とも言えそうだ。
ネットによると4段の滝、落差40mと書かれていたが、どう見ても2段の滝にしか見えない。
この上流に更に滝があるのだろうか? 落差を含めて詳細は不明である。
1段目の滝壺に上れる階段(梯子)があったので上ってみる。
1段目の滝の滝壺に着く。 水が綺麗くないのが残念であるが、
ここまで上らせて貰える恐怖の階段には感謝である。
階段は間隔の広い丸木で作られているので滑りそうでかなり怖い。 手摺りもいい加減であった。
1段目の滝の滝壺と2段目の滝口を見る。 素晴らしい景観で、しばらくはここに居たかった。
2段目の滝壺を渡渉して戻る。 今日の水量では靴底を濡らすだけで、
ぎりぎり渡渉出来たが、これ以上水量が増えると渡渉出来なくなる。
恐怖の階段(梯子)を下りる。 下りは上り時より数倍怖かった。 怖がりじじーの寿命が縮まってしまった。
途中にロープ場もあったが大したことはなかった。
簡易地図には流されて無いはずの木製の橋が見えて来た。
最初の分岐点へ戻り、林道側への道に入る。
橋は新しく設けられていたので、当然、簡易地図から通行止めを
外すべきだろう。 この当たりの連携の悪さを感じた。
滝に名前を付けて、表示板が欲しい所だ。
レースのカーテンの様な無名滝が流れていた。
渇水期には枯れてしまいそうな滴り落ちる無名滝もあった。
”子滝(?)を横から見る。
表示が何も無いのではっきりしないが、これが ”親子滝”だろう。
ここの橋も新設されており、通行止め注意は間違いであった。
”親子滝”の上流側の ”親滝(?)”には流木が積み重なり、独特の滝姿となっていた。
この先にも大きな滝があるらしいが、ここで引返すことにした。
四十八滝の情報が何も無く、どこまで散策して良いのか判らなかった。
遊歩道が林道に出てしまう手前で引き返す。
通常、沢に咲いている ”ザゼンソウ”が乾いた斜面に咲いていた。
滝見が出来る遊歩道としては面白い道だった。
一つ目の橋に戻って来た。 この遊歩道は夏でも涼しそうだ。
鉄製階段を下って行く。
”雨滝”に戻る。 どう見ても ”筥滝”の方が格上に思える。
シンプルな直瀑は見ていて面白くない。
”日本名木、320本”って何じゃそれ!
どうってことの無い巨木であるが、説明板があったので撮ってみた。
折角だからもう一度 ”雨滝”を眺めてお別れする。
道端に咲いていた小さな野草。
同じく沢山咲いていた小さな野草。
布引の滝、筥滝
写真は筥滝